少し前になってしまいますが、6月16日に国際リハビリテーション研究会の国際リハカフェsouthにて、倉田誠先生によるとても興味深いイベントがありました。テーマは関係をつくる/モノをつくる サモアにおける老いや「障害」への向き合い方 というテーマです。
サモアの村落部にある人と人の結びつき。そもそもモノは個人に所属するのでなく、社会に所属している。ものに限りがあり、必要に応じてあるものを使う社会ではとても当然のモノと人との関係だと感じます。そしてそれは世界の色んなところにあり、人と関わるときに特に多くの海外の場面で忘れてはならないことだと感じました。
また、サモアでは、まず居られる場があり、その中でできる人ができるときに、できることを行っていく場できる。という中で、「できること」はより具体的でその場の限定的なものを指し、他のことも含めてできる能力abilityとは異なり、そもそもサモアのその社会ではabilityという言葉が共有できず、つまりdisabilityという概念が共有できなかったという話はとても興味深いものでした。
人が集まり、人がつながれば、できることはその中で生まれ、「ないもの」「できないこと」は、問題/課題とはならない。 これはできないことや課題から社会や個人を捉えると、現地で全くうまく行かなったという感触ともつながる背景だと感じます。
講演では、自助具や補装具の位置づけにも触れ、そもそも個人に所属する自助具/補装具を利用することで、できないことの個人責任や障害の個人モデルを強調することつながる側面も説明され、とても興味深いものでした。目からウロコ の気づきがあるカフェでした。